FXをやる上で絶対に覚えておきたい「指標」とは

今回はFXをやるうえで嫌でもかかわってくる指標についてピックアップしてみようと思います。
大きな指標だと、数十pipsから時には数百pips動くこともあるため、指標前後はポジションを持たないというトレーダーの人も多くいます。
逆に指標があるときにしかトレードしないというトレーダーも存在します。
どちらにせよ指標というものはトレーダーにとって大きな存在であることはわかってもらえると思うので、ぜひまだ知らないという人は覚えてもらいたいところです。
可能な限り簡潔にわかりやすくまとめるので最後まで読んでいただけると幸いです。
1.そもそも指標とは
まずは簡単に「指標」というものをしらないという人の為に説明しますと、FXや投資界隈において一般的に指標と呼ばれるものは、経済指標です。
経済指標とは、アメリカ、日本、イギリス、中国、カナダ、オーストラリアなど様々な国の政府や銀行が発表する経済の状況を数値化したものです。
この経済指標はその国の経済状況そのものを示すため、各国の通貨価値を決める為替相場(FX)には非常に大きな影響を与えます。
自分が取引をおこなう通貨の指標はつねに頭に入れておくことはもちろんですし、直接関係がないように見える国の指標でも影響をあたえてくることもしばしばある為、重要そうな指標はすべて頭に入れておくべきだと思っています。
指標を深く理解することで、相場への理解は一段と深まり、為替取引をおこなうでの優位性があがるので、ぜひ自分の武器の一つにしていただきたいと思っています。
2.指標の種類
さまざまな重要な指標はいくつかの種類に分けることが出来ます。
- 雇用に関する指標
- 金融政策に関する指標
- 景気に関する指標
- 物価に関する指標
- 貿易や財政に関する指標
- 要人の発言
大きく分けてこの6つに分類することが出来ます。
【雇用】
・雇用統計、ADP雇用統計、新規失業保険申請件数
【金融政策】
・FOMC(米国FRBによる議事録公表、政策金利発表)、日銀金融政策金利発表、ECB政策金利発表
【景気】
・各国GDP(国内総生産)、製造業PMI、サービス業PMI、ISM(非)製造業景況指数、ニューヨーク連銀指数、フィラデルフィア連銀指数、鉱工業生産、景況指数(ミシガン大学消費者信頼感指数、米国消費者信頼感指数、IFO景況感指数、ZEW景況感指数)、日銀短観、景気動向指数、小売売上高、新規住宅販売件数、住宅着工件数、MBA住宅ローン申請指数、 S&Pケース・シラー住宅価格指数 、中古住宅販売件数、耐久財受注
【物価】
・消費者物価指数(CPI)、生産者物価指数(PPI)、企業物価指数
【貿易財政】
・貿易収支、財政収支
【要人の発言】
・日銀総裁(副総裁)の発言、FRB議長(理事)の発言、ECB総裁(理事)の発言、各国財務官の発言、トランプ大統領の発言(最近ではTwitterも含む)
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このように経済指標というものは無数に存在しています。
ですが安心してください、FXで取引をおこなうだけなのであれば、これらすべてを覚える必要はありません。
このなかでも特に重要とされるものを中心に、どんな意味があるのかと過去にどのように相場に影響をあたえたのかだけ覚えておけばOKです。
次の章で中でも重要な指標を中心に詳しく話していきます。
3.特に重要な指標
次に数ある指標のなかで特に為替相場に影響をあたえるものを紹介します。
各国雇用統計【☆☆☆☆】
経済指標の目玉と言っても過言ではないのがこの雇用統計です。
他のどの指標よりも大きく為替相場を動かす力を持った指標になります。
雇用統計とは月に一度発表される経済指標で、事業調査と家庭調査からなる労働統計のことを指します。
大きく為替相場に影響をあたえる項目は、「非農業部門雇用者数」と「失業率」の二つです。
特に米国の雇用統計は、対ドル通貨はもちろんのこと関連のない通貨もおおきな影響を受けることも少なくないので発表前後は細心の注意が必要になります。
FOMC (FRB議事録公表、政策金利発表) 【☆☆☆☆】
FOMCとは年に8回ほど開催される米国の今後の金融政策を決定する会合のことで、FRB(連邦準備理事会)が主導で開催されます。
基本的に政策金利の利下げ、利上げを決めるので、対ドル通貨の為替相場に非常に大きな影響をあたえます。
また、市場の事前の予想値との乖離率によって、相場の値動きが大きい場合とそうでない場合に分かれます。
日銀(BOJ)政策金利発表、議事要旨公表【☆☆☆☆】
日本のFOMCのようなもので毎月1~2回開催され、今後の政策金利の利下げ、利上げを決めたり金融政策の方向性を決めたりする重要な会合になります。
こちらも対円通貨の為替相場に大きな影響をあたえるため、この指標の前後では細心の注意を必要があります。
また、市場の事前の予想値との乖離率によって、相場の値動きが大きい場合とそうでない場合に分かれます。
ECB政策金利発表、議事要旨発表【☆☆☆☆】
これはユーロ圏のFOMCのようなもので6週間に1度ECB(欧州中央銀行)によって開催され、今後の政策金利の利下げ、利上げを決めたり金融政策についての話し合いがなされます。
こちらは、対ユーロの通貨の為替相場を中心に影響をあたえます。
FOMCと同じく、市場の事前の予想値との乖離率によって、相場の値動きが大きい場合とそうでない場合に分かれます。
各国四半期GDP(国内総生産)【☆☆☆】
国内総生産とは、その国で生産された物、サービスなどの付加価値の総額のことを指します。
簡単にいうと、この数値が高ければ高いほど今後の経済成長が見込めるという事になるので、当然その国の通貨も価値が上がります。
GDPは3カ月に1度発表され、日本、フランス、ドイツでは速報値と確報値の2回、アメリカ、ユーロ圏、イギリスでは速報値と改定値、確報値の3回に分けて発表されます。
速報値と確報値に大きな乖離があると、相場が大きく動くことがあるため発表の前後は注意しておく必要があります。
消費者物価指数(CPI)【☆☆☆】
消費者物価指数は毎月発表される経済指標で、物価が過去比で上昇したのか下降したのかを%によって表し、インフレデフレの傾向を読み取るものになっています。
物価が上昇するとお金の価値は低下するため、金利を引き上げることになり、結果として通貨を買う人が増えます。
物価が下降するとその逆の傾向になります。
ミシガン大学消費者信頼感指数【☆☆☆】
こちらはアメリカのミシガン大学が消費者に対してアンケート調査を行い、消費者マインドを推測するもので、毎月金曜日に二度、速報値と確報値が発表されます。
毎月結果に大きなふり幅があるため、投資家たちからの注目度も高い指標です。
製造業、サービス業PMI【☆☆☆】
PMIとは「購買担当者景気指数」のことで、製造業やサービス業の購買担当者を対象にアンケートを行い、景気の実態を正確に把握するものです。
この指標自体はユーロ圏、イギリス、ドイツが発表するものになります。
発表がGDPよりも前になるので、今後の景気動向の先行指数となるため、結果によっては為替相場も大きく動くので、注意が必要になります。
ISM(非)製造業景況指数【☆☆☆】
アメリカの米国供給管理協会が月の初めに発表する指標で、要旨はPMIと同じものになります。
発表がGDPよりも前になるので、今後の景気動向の先行指数となるため、結果によっては為替相場も大きく動くので、注意が必要になります。
中古住宅販売(保留)件数【☆☆☆】
アメリカの全米不動協会によって毎月発表される指標で、名前のとおりに中古住宅の販売成立件数を月ごとに集計したものになります。
こちらも住宅という単価が高いものの売れ行きを把握することによって、景気の調子を知ることが出来ます。
NY連銀指数【☆☆】
フィラデルフィア連銀指数【☆☆】
生産者物価指数(PPI) 【☆☆】
小売売上高【☆☆】
耐久財受注【☆☆】
住宅着工件数(建築許可件数)【☆】
鉱工業生産【☆】
貿易収支、財政収支【☆】
以上がトレードを行う上で覚えておきたい経済指標になります。
「☆☆☆☆」「☆☆☆」は特に重要なものになりますので、この指標の前後は為替相場自体が大きく影響を受けることもしばしばなので、注意をしながら取引をおこないましょう。
まとめ
今回は為替取引をおこなう上では絶対に知っておくべき経済指標を簡単にまとめました。
私個人的には、慣れるまでは大きな指標があるときには取引をしないことをオススメします。
予想外の動きをすることはもちろん、値幅もいきなり大きくなることもあり損が膨らみ再起不能になってしまう投資家もいます。
その点は十分に理解して取引をするべきだとおもっています。
簡単にはなりますが、最後までお読みいただきありがとうございました。
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